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2014年のファッションを振り返る、6つのキーワード

年末。師も走る忙しい時期。

忙しさで忘れてしまう前に、今年のファッションシーンを6つのキーワードから振り返る。

 

 

 

1. ノームコア

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2014年はノームコア元年。

おしゃれ云々の前にそもそもの概念の定義に関して様々な議論を呼んだノームコアというスタイル。初出はNYのK-holeという団体が昨年発表していた論文だという。慣例的に例として挙げられるのはスティーヴジョブズで、彼がイッセイミヤケタートルネックカットソーを何枚も保有していたのは有名な話。

国内では、方針転換してまだ間も無いPOPEYEがノームコア系などと巷で呼ばれ、半ばそれに反論(?)するような形で「アクティングベーシック」などというまた別の考え方まで出現して、話はいっそうややこしくなっている。

ただ、個人的にはPOPEYEのその考え方には賛成で、意識的なノームコアライクなスタイルなんていうのはただの演技=アクティングでしかないと思う。じゃあノームコアって何?と思う人は同紙11月号を読もう。

 

 

2. エフォートレス

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ノームコアがストリート由来だとすれば、エフォートレスはランウェイ由来。方向は同じ。

肩の力の抜けたエフォートレスなスタイルが春夏から注目を集めた。ブランドで言えばセリーヌやJ.W.ANDERSON、JACQUEMUS、メンズがスタートしたヌメロヴェントゥーノ、国内ではHYKEなど。基本的には無地で、ネイビーやパステル系などカジュアルな色味。起毛感やボンディングなどで生地やシルエットにボリューム感を持たせる。ボンディングやネオプレンは今年になってメンズにも波及してきて、レディースではいよいよマスにまで広がりつつある。

ボリューム感という点が重要で、今年は膝丈のボリュームスカートなども特にヤング層で人気を得た。先に名前の出たJ. W. ANDERSONもボリューム感や生地感で絶妙なジェンダレスを打ち出し、デザイナーのLOEWEクリエイティヴディレクター就任と相まって注目された。

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3. ラグジュアリーストリート

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ノームコア?エフォートレス?そんなナヨナヨしたのはクソ食らえ!そういう層の受け皿となったのが「ラグジュアリーストリート」なスタイル。

特に海外アーティストなどのセレブリティはこぞってラグジュアリーでストリートなスタイルに身を包みコレクションのフロントロウを陣取った。ジバンシィのグラフィックの効いたスウェットやサンローランのクラッシュデニム、リックオウエンスのジオバスケットにSTAMPDのキャップ。単なるラグジュアリーとは一線を画した、ちょっとアングラでアグレッシブなラグジュアリー。うーん、やっぱりかっこいい。

 

 

4. コラボスニーカー

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ラグジュアリーストリートの流れで、ハイブランドコラボのスニーカーが世を席巻。無数に発表された変わり種スニーカーはラグジュアリーなプライスながらも爆発的に売れ、いずれも第2弾、3弾とダブルネームでの展開が続いている。

スニーカーという点に注目して言えば、アディダスのスタンスミス復刻、ナイキエアマックスの人気復活やリーボックの初代ポンプフューリー復刻など、価格帯・性別を問わず今年一番のトレンドとなった。

 

 

5. ドメスティックコンテンポラリー

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マーケティングの領域で注目を集めたのが「ドメスティックコンテンポラリー」通称ドメコンと呼ばれるジャンル。

海外コンテンポラリーとキャリアの間を狙ったブランドの総称で、バロックジャパンリミテッドの「エンフォルド」やユナイテッドアローズの「アストラット」などがしばしば代表として挙げられる。これらのブランドは、3.1フィリップリムやアクネ、カルヴェンなどのいわゆるコンテンポラリーブランドが欧米から国内に輸入される過程でコンテンポラリー離れしてしまう状況に対応し、真にコンテンポラリーなポジションを国内で体現しようとしている。あくまでウェアラブルでバイヤブル、けれどコンテンポラリーでファッショナブル。いいとこ取りである。メンズでもこのポジションのブランドがまとまって出て来れば面白いのだが、特有のバックグラウンドの無さが足を引っ張っている印象はある。

 

 

6. ライフスタイル提案系

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今年春、大阪南堀江にオープンしたBIOTOP OSAKA。

他にもいわゆるライフスタイル提案型ショップの出店は勢いを増し、大手セレクトショップも新業態として力を入れている。併設したカフェや、服飾雑貨にとどまらない日用雑貨、ボディケア用品などまで品揃えしていることが特徴。シティボーイたるものひとつは行きつけのライフスタイル提案型ショップがないと決まらない。個人的には雑貨の類はLOFTなんかで買ってしまうので、いまいち乗り切れていない感は否めない。

今後は、提案にどれだけ現実味を持たせてファンを増やすか、という点が課題か。

 

 

 

以上、今年のファッションを総括する6つのキーワードを並べた。

盛者必衰、流行るものあれば廃れるものあり。

2015年、ファッションはどこに向かうか。